曽根です。


キャメルの運動会や通勤に使っていても、普通に使えてたと思われたワークスATでしたが、

前回のオートマ分解前の点検で、すでに下記の症状が確認されてます。

① 1速ジャダー

② リバースの油圧が低く、スリップ起こす

③ 3→4速で金属音 


BlogPaint

これから、いよいよ分解して内部の点検です。

九州工場から詳細写真付きの報告が届きました。



BlogPaint

このMINIの過去の整備歴は分からないので

まずはどうなっているのかを知ることから始まります。

では、テスト車両から降ろして点検開始。

DSCF7914

右側のデフサイドシールからの漏れあり。

オイル交換時の点検でも発見できますが、車上の整備ではオイルシールを交換する対処しかできませんが、

これからデフまで分解するとその根本原因は判明することになります。

DSCF7915

過去にオイル漏れのあったスタットボルトに液体ガスケットがてんこ盛りになってました。


この工場で組み付けの際は、一本づつナットを外しスタットの隙間をクリーナー+エアブローできれいにしてからスタッドの根本に液体ガスケットを少量塗りワッシャー、ナットを締め付け、はみ出た液体ガスケットを拭き取ります。




DSCF7917

分解前の点検で問題になった オートマのセレクターシャフトの位置ですが、再確認です。

ハウジングによって個体差がありますが、このハウジングではシャフトが45ミリ出てないとDレンジに完全にシフトされてない状態でした。

DSCF7918

Dレンジにセレクトした状態でベルクランクが干渉してないか確認。


DSCF7921

ブローバイセパレーターが詰まりもチェックします。

タイミング側よりコンバーターハウジング側のブローバイセパレーターが詰ってる頻度が多いです。

このMINIもコンバーター側に少し詰まりがありました。

ブローバイの抜けが悪いとオイル漏れの原因になりますので少しでも抵抗があるものはアウトです。







DSCF7923

今回のエンジン&ミッションは過去に切り離して 何かを行っているようです。

DSCF7924

接合部に液体ガスケットがはみ出てました。





これは過去の整備の遺産か・・・

DSCF7934

オイルを抜くときにドレンホールからオイルが出てくる勢いがなかったのですが、

このボルトが邪魔してました。。。

DSCF7936

右の方にボルトが抜けた穴があります。

ここまで分解しないと分からないですね。


『えー、これは大変なことですよ。 これを発見できただけでも分解した価値あります。 大事になる前でよかったとしか言いようがない』

DSCF7939

リバースのバルブの動きからみてバンドは減ってます。

DSCF7940

3速のバルブの動き幅は正常です。


DSCF7941

2速もバンドが消耗しているようです


DSCF7937

オイルポンプのクリアランス測定して消耗度をチェック。

このクリアランスなら合格です。


現在ATのオイルポンプは新品パーツの供給が無いので貴重な部品です。

ヘインズマニュアルではここのクリアランス0.15mm以上が交換となっていますが、

今後10万キロ以上の走行を想定して、0.1mm以上ある場合は新古もしくは中古良品と交換していきます。



DSCF7942

カムチェーンテンショナーパッドは亀裂が入って折れる寸前でした。






もうひとつ、過去の整備ミスか・・・

DSCF7943

エンジンとミッションの間に入る半月シールの向きが逆にセットされてました。wwww


DSCF7945


DSCF7946

『これも分解しなきゃわからないですが、イヤなものを見ちゃった・・って感じ』

DSCF7947

これが逆についてた半月シールwwwwwwwww。




ガバナーエンドパネルのスタッド

DSCF7949

頭がこの程度出てるのがほとんどですが、ちゃんと締め上げられていない状態でした。

これがココからのオイル漏れの原因です。

(組み付けの際に正常に立て込んだ時の写真公開予定です)



Image14

このMINIも20年間の間にいろんな事があったのね。

まずは事実を知ることが必要ですね。

過去は水に流してきれいになりましょう。。(笑)

次はいよいよパワートレイン取り出し 暴露される事実その2です。






クラシックMINI専門店 キャメルオート
          http://camel-auto.co.jp/ TEL.0120-810-002

にほんブログ村 車ブログ MINI(ミニ)へ
 にほんブログ村 クリッククリック