曽根です。


これから長ーくお付き合いしようと思ってるHTK様。

今回は、オートマ、水回り 足回りもやって総リフレッシュ作戦です。

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今回は、2、3速の滑りあるオートマをオーバーホールして安心オートマになるまでのようすを

岩崎自動車さんからの報告写真でお伝えします。




まずは到着したHTK様のエンジンミッション。。

仕上がる安心オートマの品質はほとんど均一なので、

『今までの現状を知る』 のが、このご報告となります。

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洗わずに動いてたそのままの状態を見ることで、

過去のメンテナンスも推測することができます。


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シフトダウン/アップをアクセル開度によって調整する

キックダウンスイッチからオイル漏れがあります。

せっかくなので、これは追加になりますが交換させてください。


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バルブクリアランスも今までの走行状態を知るデータですね。

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やや広いところもありました。

ここでキチッと規定値に詰めておきます。

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リークダウンテストでバルブの密閉度を測ります。

まぁOKです。




バルブスプリングの色はやや青みがかった元々の色を保っています。

これはオイルメンテナンスが良かった証拠と言ってよいでしょう。

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ロッカーアーム周辺の汚れを見ても、コンディションの良さがうかがえます。


↓ は参考資料ですが、オイルメンテナンスが良くなかった場合の写真です。

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スプリングの色は、青ではなく濃い茶色から黒っぽくなってます。

こういったことも、このエンジンの使われ方を知る大きなヒントになります。




ここで、ウォーターポンプやコアプラグを外して水路を高圧洗浄

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写真のようにコアプラグの裏側の状態も良く、

水路のコンディションは良好なエンジンでした。




分解していきます。

このオートマミッションは過去にディーラー系列の工場でオーバーホールされた形跡がありました。

新車からあまり間もない時期にされたようです。

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左上の茶色い部品がコンバーターです。

その下のオイル漏れがやや目立ちます。

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コンバーターシールからでした。

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コンバーターのロープレッシャーバルブは紙のガスケットを使用せずに

キチッと面出しされて液体パッキンだけでつけられてました。

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ハウジングもきれいでして、オーバーホールの状況もオイルメンテナンスも良かったようですね。


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ただ、これはイケません・・・・。

フィルターヘッドに液体ガスケットを使用されています。

2,3速の滑りの原因になる可能性は大きいです。

液体ガスケットがオイル通路の内側に切れてそのまま

オートマの中枢であるコントロールバルブに入り込んで、

ブレーキバンドをコントロールするサーボピストンの油圧が不足すればそのままスベリにつながります。

もちろん、入り込む場所によってはもっと深刻な症状を引き起こすことになります。


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オートマのフロントパネルを外してサーボピストンの動き幅をチェックしてみます。

一見して、オイルメンテナンスを含めてコンディションの良い状態だと思います。


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リバースの動き幅はやや大きいのでそれなりに消耗しているようです。

安心オートマでは、ここは5mm程の動きに調整されます。


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3速バンドの動きは大きくなくそれほど消耗してないようです。

安心オートマでは1mmの動き幅に調整されるところです。

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2速バンドも減ってそうもないですね・・・・・・。

オートマ内部はきれいだと思います。

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オイルポンプのクリアランスも良好です。

そのまま使えます。

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プライマリースラストはあと少しだけ追いこんでおきます。





ここでオートマがエンジンと切り離されます。

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ギヤトレインに、ブレーキバンドがハマってる状態。

右から、2速、3速 そして左端が、リバースのブレーキバンドです。

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ギヤトレインを外してみると・・・・・

2速ドラムの一部だけにに強くあたった跡があります (ドライバーの先)


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奥から、2,3速バンド 一番手前の幅広いのがリバースバンド。

2速バンドの奥側だけが擦れて文字が消えてる状態でした。

半分しか当たってなかったことが2速スベリの原因ですね。

3速バンドは、文字の消えかかってる部分とはっきり見える部分が混在しています。

摩擦材の貼り付けで段差ができてしまっているのかもしれません。

先ほどの、液体ガスケットがバルブボディに入り込んでの油圧の誤動作と相まって、

ブレーキバンドがしっかり掴めない状況だったのでしょうか・・・・・。

症状を引き起こす原因が一つだけではない可能性もあるので、

そこは経験と勘がものをいうところでしょうか。


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フォアードクラッチはスリッドが無くなりかけてました。

オーバーホールのタイミングとしても良かったですね。

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こちらは トップ&リバースクラッチですが、まだスリッドは残ってる状態でした。

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これはブレーキバンドを締め付けるサーボピストン。

洗浄され、シール交換されます。

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ギヤキャリアも分解洗浄します。

今まで2回続けてあったべベルギヤの剥離もこの分解洗浄で確認されます。

2つあるべベルギヤは片方が剥離していても普通に動いてしまうので

完全分解による点検が必須なのです。


このギヤキャリアは良好な状態でした。

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エンジン側です。

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クランクシャフトの先端に傷が入ってました。





メタルを並べたところ。

外側の2つづつは下側のコンロッドメタル

真ん中の大きな3つが、下側のクランクメタルです。

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クランクのセンターメタルにに何かを噛みこんだ傷がありました

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そして、3番のコンロッド、

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2番のコンロッドメタルに傷が飛んでます。


オイルフィルターからバルブボディを通過したオイルがクランクシャフトに運ばれます。

傷の深さから推測すれば、フィルターを通らずにリリーフバルブから回り込んだ異物でしょうか・・・。

今の紙フィルターシステムではフィルターが詰まった時や、固すぎるオイルで圧力をかけた時に、フィルターを通らずにリリーフバルブから素通りしてエンジンに回ってしまいます。

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今まで分解してほとんどのオートマエンジンでブロンズが顔を出していた

1番側のエンジン側のメインメタルも、このエンジンはまだそれほど消耗していませんでした。

良い状態です。

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それでも、クランク、コンロッドのメタルはすべて交換します。

このメタルクリアランスがキチッとしているのも、オートマのタイムラグの無さにつながるのです。




さて、現状把握はできたので、安心オートマへの組み付けと完成検査へと進みます。

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組み付け編は過去の記事を参考にしてください。

ワークスAT オートマ組み込み ギヤトレイン編

ワークスAT オートマ組み込み ハウジング編


キャメルオート/岩崎自動車 での一定の基準で組み付けられるので

出来上がる安心オートマはほぼ同じです。

『ほぼ』 というのは、すべての部品が基準値内とは言っても、

新品に交換できない部品が多いので若干の個体差は出ます。

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もう少しで完成

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気持ちのいいクリアランスはシックリと手で回ります。

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ウォーターポンプは新品になります。

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あとは補機がつけば完成というところ。

テスターでインヒビタスイッチの動作確認。

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新しくなったテスト車両に積み込みます。

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エンジンを回して動作チェックするのはもちろん、

走行テストも行うのが、安心オートマを自信持って皆様に提供できる理由でもあります。


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走行テストを終えて 

岩崎さん 『これはいいオートマができました。 気持ちよくテスト走行しました』 

とのこと。

ま、テスト車両を足回りのしっかりしたMINIに替えた・・・っていうのもあるようですが(笑)

それにしてもいい出来とのこと。


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走行後の温間時の前進油圧・・・ OKです。

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リバースの油圧も、いいですね!

走行テスト、油圧テスト、すべて合格です。

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ここで、年を越して2015年の初荷でキャメルに届く予定です。

お楽しみに。。




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