曽根です。


I様が96年式のMINIを乗り始めたのは約2年前で走行56000㎞でした。

それから 1か月1000㎞ペースでほぼ毎日乗って現在82300㎞

26300km走りましたが、

その間オイル交換、グリスアップのメンテナンスは距離をオーバーすることなくきちんと行ってます。


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安心オートマのことは乗り始めから気になってましたが、

シフトした時のタイムラグはちょっと大きいけど、滑りもないし快調だし

まだ先でいいかなぁ。。 と思ってました。

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思い切って安心オートマにするきっかけは、デフサイドシールからのオイル漏れ。。

このオイル漏れも、安心オートマにする時にエンジン脱着するから治るよね・・って。


タイムラグが大きい以外には乗ってても不具合を感じないオートマは分解してみてどうなのか。

作業レポートをご覧ください。



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では安心オートマになるまでを九州岩崎さんからの報告を元にお伝えします。


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PECSはI様が乗り始めてすぐに取付け済みのエンジン。。。

分解点検はじめます。

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水路の高圧洗浄の前にウォーターポンプ、コアプラグを外しました。

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ステディロッド側のコアプラグ2個の腐食が進んでました。

I様がオーナーになってからの車検時の水路洗浄での排水はきれいでしたので

それ以前の水路メンテナンスが良くなかったんでしょうか。。。

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燃焼は良いですね。

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オートマのフロントパネルを外して点検します。

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リバースのサーボピストンストロークは大きくなってます。

リバースバンドの消耗は進んでいるようですね

安心オートマはこのストロークは5㎜でセットする所です。

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3速バンドのサーボピストンは正常ストロークでした。

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2速もOK。

3速、2速バンド共に安心オートマでは約1㎜のストロークにセットします。





オイルポンプの分解です。

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オイルポンプは軸受ブッシュのメッキ部分が剥がれスチールが顔を出してました。

ブッシュは打ち替えです。

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オイルポンプのドライブには傷が入ってましたので再使用できません。

I様は乗り始めてすぐにオイルフィルターはPECSに交換して、

その後のオイル交換でドレンボルトに付く摩耗粉は大変きれいな状態でしたので

それ以前に何かを噛み込んだんでしょうね。


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プライマリースラストもだいぶ拡大してました。

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供給品では足りないのでワンオフで製作したスラストスペーサーで調整します。


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0.1㎜に調整完了。。


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プラグからエアを送ってリークダウンテスト行います。

1番だけ20%ほどシリンダー側に抜けてますがこの程度なら走行には問題ないと思います。


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チェーンテンショナーの消耗からは走行10万キロ前後かな・・・といったところ。

メーターが82300㎞とのことですので実走でしょう。


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エンジンとオートマを切り離していよいよオートマ内部の点検です。

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パワートレインを取り出しましたが一見問題ないように見えます。

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手前からリバースのブレーキバンド、3速バンド、2速バンドです。

摩擦材が剥がれて鉄が露出してるところはありませんでしたが、

真ん中の3速バンドは黒く変色していますが、

後ほど、3速ドラムの点検で検証します。


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ATケースの真ん中を通る軸受けブッシュの点検。。

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広がっていたのでブッシュ交換になります。



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フォワードクラッチはスリッドが見えなくなるほど消耗してました。

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トップ&リバースの方が消耗が進んでました。  まさにギリギリな状態でした。

これらのクラッチ板の消耗でクラッチストロークが増えるのでタイムラグに直結します。




走行距離に比例して消耗する部品ですが、使い方やオイルの種類やオイルメンテナンスでも

消耗度が違います。

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まったーマン1ss

この湿式多板クラッチは金属板を挟んで重ねて圧力を伝えるのですが

それそれの間にはオイルが浸透しているので直接接触して動力を伝えるわけではありません。

クラッチ板と金属板の間の油膜が表面張力のように働いて圧着しています

その薄い油膜の中に摩擦材が剥がれたカスやオイルに混じった微細な鉄粉が多ければ

表面張力の結合力が弱くなりその圧着力も弱くなることで滑りを生じやすくなります。

キャメルオートではPECSで微細な鉄粉を除去して、SOD-1でカスを包み込んできれいにすることで

圧着力を高め、滑りを防止することでクラッチ板やブレーキバンドの寿命を延ばせると考え皆様に提案させていただいています。


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3速ドラムのブッシュ測定・・

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内側のブッシュは大きく消耗してました。

3速バンドがこドラムを掴むときに偏芯することになり、

先ほどの3速バンドの変色の原因だったと思われます。

ブッシュは打ち替えます。

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キャリアの軸受けブッシュは・・・奇跡的に?消耗がありませんでした。

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ギヤキャリアはこうして完全分解してチェックする必要があります。

向かい合った2つのベベルギヤは1つが剥離していても普通に走ってしまうし、

ギヤキャリアが組まれた状態ではそれを発見することが出来ないからです。


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Oリングが切れてました・・・・

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トップ&リバースクラッチに行く油圧経路で、このOリングはリバースに行く油圧の部分です。

iwasakiさん2 リバースの油圧が漏れてるようですが、ストールテストでは問題なかった?

Image1 ブレーキ掛けてリバースでのストールテストでは1700~1800rpmで留まってましたので滑りは無いと判断しましたが、

もう少し強くアクセル入れれば滑ったかもしれませんね。バックも危機一髪な状態でしたね。。





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エンジン側チェック  

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クランクのスラストはOK。 このまま行けます

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取り外した親子メタル交換

メインメタルのエンジンブロック側は消耗してブロンズが出てました。

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オートマ車はこのメタルが消耗してるケースが多いです。


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エンジン側の動脈のような油圧経路である、クランクとコンロッドのオイルクリアランスが広がると

油圧低下に繋がるので安心オートマでは、必ず親子メタルは交換しています。


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キチッとトルクで締め付け

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クラッチ板、ブレーキバンド、ピストンシール Oリングなどを新品に交換して

クリアランスも整えられた安心オートマも完成です。

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合体。。

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タイミングブレートとミッションケースが干渉してないかチェック

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エンジン降ろしてる時は、ハーモニックバランサー取付のベストチャンス。。

もちろん、I様からも依頼されております。



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各部クリアランスを追い込みながらの組み付け作業になります

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ハウジングのプレートに当たらないようにクリアランスチェック



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PECSの清掃。。  

紙フィルターでは取れない30ミクロン以下の鉄粉もしっかり捕捉してくれてます。

国産車のオートマミッションだって鉄粉はたくさん出るので中に設置した磁石で吸着させてますからね。


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拭き取り清掃だけでOK。

次の清掃は3万キロ後で良さそうです。

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フィルターケースに残っていた、ブレーキバンドやクラッチの摩擦材の破片。。


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三和さんの、対策品のキックダウンレバー。。

純正の樹脂製よりは全然マシなんですが、これもまだ完全にオイルリークを止められません。

キャメルでもこれにベアリング追加したり、オイルシール組み替えたりして更に対策してたのですが

それでも滲むのがでてきちゃいまして、現在研究中です すみません、もう少し時間下さい。



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組みあがりました。

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ニュートラルスイッチの導通チェックOK


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補機を取付けて試運転用の車両に積み込み

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積み込んでエンジン始動。。

オートマの冷間油圧を確認してから実走行テストに入ります。

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オートマだけを預かってオーバーホールする他社のリビルトミッションと決定的に違うのは、

こうしてご自身のエンジンで安心オートマと組み合わせた状態で実際に走らせるテストを行うこと。

約30㎞の走行で、変速ショック、タイミング、エンジンの状態を確認します。

このテストで満足いかないものは再度組みなおす覚悟で行っています。

変速もスムーズで合格です。


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戻ってきて最後に温間油圧のチェック

前進側 6.4㎏ OK!


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リバース 12.5㎏  OKです。

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テスト走行後のプラグ  燃焼も良好ですね。

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コンバーター内に残留してる鉄粉もありません。


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完成です。




乾杯1

今回もスムーズで気持ちのいいオートマができました。

快適な走行を楽しんでください




では、本編に戻ります・・・

I様 これからずーっと乗りたいMINIだから快調なうちに安心オートマにします





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