曽根です。


11月26日のSBoM最終戦では走行中4kg近くあった油圧が

12月10日のTBCC決勝スタートのときは2kgまで下がってしまってました。。。

ワークスAT突然の油圧低下・・

そして、オイルクーラーのフィルターには大量のブロンズが・・・

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ワークスATに何が起こってるんだ。。


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原因を突き止めるために分解点検することにしました。

ほとんどサーキット走行で約1万キロ走りました。 

ほぼすべてが全開走行、油温もMAX125℃という

おそらく日本で一番厳しい条件で使ったオートマという観点からも興味津々です。


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さぁ分解開始。


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デスビの軸からオイルが漏れてるのはブローバイの量が多そうです。

1000kmで1リットルくらいオイル消費するのでピストンクリアランスは広めなのも原因のひとつ。

今回のオーバーホールでピストンリングなどの見直しもしたいと思ってます。


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オイルプレッシャーを取るための分岐アダプターが緩んで漏れも少しありましたが

油圧計の数値を狂わせるほどではないと思います・・・


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直前にオイル交換したときにキレイにしちゃったんでドレンボルトにはほとんど摩耗粉は付いてませんでした。

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オイルフィルターPECSを分解してみます


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メッシュフィルターを通過できなかった異物がフィルターケースの中から出てきました。


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オイルクーラーのフィルターの中から出てきたブロンズと同じですね。。

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キラキラしてきれい・・・なんて言ってる場合じゃないな。

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分解していきます

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オートマミッションへのインプットシャフトの薄いワッシャーがヨレヨレになってました・・


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共回りしてしまってたようです。 

ナットの緩みは無かったので機能的には問題なかったのですが

ちぎれた金属片がオイルパンに落ちてドレンボルトに付着したのですね。

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出所がわかって、ある意味でひと安心。

これはオイルポンプのストレーナーメッシュは通れない大きさなので

オイルパンに留まって、オイルポンプ以降は通過してません。

2次摩耗を誘発する原因ではありませんでした。


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ATケースの底にも金属片が溜まってます

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一連の金属片と同じブロンズです。





オイルポンプはどうでしょう。 

ポンプストレーナーメッシュより小さな異物はポンプを通過してしまいます。

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ポンプローターのクリアランスは良好でした。

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わずかに傷が入っていますが流用できそうです

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ドライブにも無理な力が掛かった形跡はありません

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オイルポンプのブッシュ、ここにもブロンズは使用されてます

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問題なし、良好です。




オートマのブレーキバンドの消耗は?

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リバースバンド 5mmほどのストロークのままでほとんど消耗してませんでした 



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3速バンド 押し上げて(広げてから)

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下げた(締めた)ときのストロークは1万キロのハード走行でもセット時の1mm程度のまま。

ブレーキバンドの消耗は限りなくゼロに近い状態


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2速バンドも同様に持ち上げて

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下げてみても1mm程度のストローク。  

2速ブレーキバンドの消耗もほとんど無し



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ヘッドは

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メクラ蓋がやや陥没してましたので、面研で調整します。

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2番、3番の間が変色してます。

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やはりヘッド面研は必要ですね。


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シリンダーの摩耗は

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2/100mm程度  約15万キロ走行ですから通常摩耗です

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スイフチューンのダブル掛けのタイミングチェーンの伸びもなく良好でした。


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エンジンとオートマを切り離していよいよ油圧低下の犯人が潜んでるところを探します。


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3速ドラムだけに少し変色が見られます。

変速の際にショックを和らげるために3速は忙しく掴んだり離したりを繰り返すのと

サーキット走行で全開で2→3速はハードですからね。

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手前から、リバースバンド、3速、2速です。

摩擦材の剥がれ、消耗はありませんでしたが、

ドラムと同様に、3速バンドも少し焼けているようです。





デフケースの横にあるオイルストレーナーボトム

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ここからストレーナーを通してオイルポンプで吸い上げるので、

いろんな異物がここに集まってきます。

例のブロンズ片も溜まってました。

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オイルポンプストレーナーのメッシュで、

これまで見てきた大きめなブロンズの金属片はここで堰き止められます


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フォワードクラッチは溝はそのまま残っていてほとんど消耗してないように見えます。

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新品のクラッチは2.83mmなので、4/100mmの消耗でした。

表面の薄皮が剥けた程度。。


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T&Rクラッチも同様に溝は減ってないように見えます

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こちらも薄皮程度、4/100mmの消耗。

安心オートマで使用しているクラッチ板は1万キロのハード走行でもこの程度しか消耗しないことが確認できました。


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ブロンズを使用している場所としてギヤドラムのブッシュもあるので

ここの消耗も注目していましたが・・・

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全く問題ありませんでした。

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このブッシュも

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全く問題なし

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心配していたオートマで使用しているブッシュの異常摩耗は全くなく

オートマにかかっていたブロンズの金属片の容疑は消えました   






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エンジンの分解します




犯人がいました

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真ん中のメインベアリングは完全に流れて削れてしまってます

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ブロック側のメタルも完全に流れてました。

各所に大量にあったブロンズ片はエンジンのメタルでした。

クランクシャフトと大きな隙間ができてしまい、そこから油圧が漏れてしまってたのですね。


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真ん中キャップ側のメインメタルの片方を押さえると

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反対側に隙間ができてしまうほど変形してしまってます。

キャップはもちろんですが、ブロックも中古良品と交換することにします。


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前側のメタルは中央のメタルよりは軽症ながら表面は削れてます

そして、流れ出たブロンズの小さな破片がメタル表面に張り付いてます。

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リヤ、ブロック側の比較的攻撃されてないメタルにも

循環してバルブボディを通り抜けてきたメインメタルの小さな破片が張り付いてました。


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クランクシャフト側にも熱が入って焼けてるので再使用不可です。

ブロックと同じくオートマ車の中古良品と交換します。


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他のリフターにも傷は入ってますが、

特に3番EXはかなり攻撃されてて傷だらけでした

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カム側もその3番EXの先端が丸くなってました。

カムとリフターの潤滑は上から落ちてくるオイルによって行われているので

特にこの場所だけが摩耗した理由は不明です。。。


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カムメタルの一番前側には大きな傷が入ってました。

前側のメインメタルからオイルを供給されて潤滑されてます


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センターのカムメタルは僅かに傷が入ってます

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リヤ側はほとんど大丈夫でした。



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エンジン油圧が低下したのはメインメタルが流れたのが原因でした。

メインメタルが流れる原因として、もともと4気筒3ベアリング構造で、

特に真ん中のメインメタルにかかる負担が大きい・・ことはありますが、

ノーマル排気量で、ヘッド加工もノーマルバルブを使用している程度で、

ノーマルECUは約6700回転リミットに制御してくれてるので、

マニュアル車でもっとハイチューンのMINIと比較すれば安全圏内だといえると思います。


とすると次の原因は 『潤滑』 

油圧と密接な関係にある油温は、レース中に一番心配しながら見てますが、オイルクーラー付いてても125℃近くになることもありました・・・。
 
マニュアル車より油温が高くなるのは、

コンバーターが動力を伝達するときの発熱と

エンジンからの発熱の2つの大きな熱源を同じオイルが受け止めるという、

構造的な問題です。

これは油温を下げるための対策として考えていきます。



もうひとつ、マニュアル車とはオイルの順路も違います。

オートマ車はオイルポンプで吸い上げたオイルは、オートマ内部のバルブボディに入って、

そこからエンジンの潤滑に使うオイルを分配してもらってます。

限られた油圧の中での潤滑というこも踏まえて潤滑問題を考えていくことにします。


さて、どうするかな



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