曽根です。



KD様から、オートマからオイル漏れとのご連絡いただき

最初はオイル補充しながら自走で入庫の予定でしたが

漏れの量が多くなる心配もあり、レッカーで入庫いただきました。

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レッカーで運び出す時見たら、

ガレージには大きなオイルだまりができてましたよ。。。。とのこと。

MINIだけ先行して入庫で、KD様は後ほどご来店の予定です。

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新車からのワンオーナーだそうです。  きれいです。

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距離はもう少しで10万キロですがキチッと手入れされてるようで

第一印象は活き活きしてます。  

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エンジンルームも、端正な佇まい・・・といった感じ。

しっかりメンテナンスされてます。  

オイル漏れがあるので、エンジン掛けずに入庫点検します。

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オイルは交換されたばかりのようです。

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ただ、ややガソリン臭を感じるのは、

油温がしっかり上がらないうちにエンジン止めるような使い方なのかも・・・


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リフトアップしてオートマを後下から覗きます。  

デフサイド、インナーブーツもしっかりメンテされててオイル漏れは少ないですね。


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入庫前の事前連絡で13年前にリビルトオートマと交換されたと聞きました。

はい、確かに交換されてる形跡がありますね。

一般的に 『リビルトオートマと交換』 というと、エンジン本体側のオイルポンプや、

メタルは交換してないと思われます。


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足回りもしっかりメンテされていて、ガタもなく、ブーツ切れもありません。

ただ、左右ともフロントブレーキがやや引きずり気味で重いのが気になりました。

キャリパーのオーバーホールお奨めです。


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左側は 右と同じくブレーキの引きずりとタイロッドにややガタが出てる以外は良好です。

タイロッドは交換したほうが良いですね。

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マニフロウのスチールマフラー 味があってイイですね。。

重いけど音質ならスチール♪




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ここで、KD様ご来店です。

お会いするのは今日が初めてですが、

事前にメールで何回かやり取りさせていただいていました。

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オイル漏れはフィルター辺りで、急に漏れてきた・・とお聞きしてたので

おそらくフィルターパッキンからだと予想してまして、


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はい、予想通りフィルターケースとフィルターヘッドの間からポタポタと漏れてます。

オートマのオイル漏れの原因ナンバーワンなんです。。

それに、漏れが始まると、加速度的に漏れの量が増えてくるという厄介な場所でもあります。

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アッ、写真撮られてる・・・・   俺だけピースしてもダメじゃん

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はい、こんな感じで キャメルはあちこちからデジカメの流れ弾が飛んできますので

よろしくおねがいします(笑)

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フィルターケースを外してみると

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パッキンは変形してるところがありました。

漏れてたのはここからですね。

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パッキンがフィルターヘッドの溝にしっかり入ってなかったようです。

新しいパッキンを入れなおせばオイル漏れは解決しますね。。。

せっかくキャメルに来てもらったんだし、オイルフィルターはPECSにしましょう。。。

ということで、5コアのPECSを取り付けることになりました。





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オイル漏れのほかに、オートマの3速から4速に変速するときに、

うぉーんと吹き上がるとのことで、

安心オートマも気になってたとのこと・・・・・・・


おとーと君に試乗していただきました。

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うん、違いますね。  3→4速の吹き上がりもないし・・・

安心オートマがイイのはわかったけど、




今回はオイル漏れの原因もわかったし、

キャメルお奨めのオイルに交換してPECS取り付けてみて一旦乗ってみることにするよ。。。

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オイル交換、  フロントブレーキキャリパーシール交換

左タイロッド交換で  お預りさせていただきます。






そして、、さっそく作業開始・・・・

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清掃までの期間が ロングライフな5コアPECS。。

磁力線の中をオイルが通ることでオイルが改質する効果も期待できるので

その点では5コアの方が高性能です。

オートマの限界に挑戦中のキャメルのワークスATも5コアを使用してます。

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キャメルオリジナルのフィルターパッキン。。。

スーパーロングライフに対応するようにみくたさんにもいろいろアドバイスいただき

材質、硬度を研究して、一から製作しました。

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締め付けトルクは19Nm  

これで弾力が残って潰れすぎないような硬度です。。

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オイルフィルターPECS が取りつき、

これでオイル交換前の試運転ができます・・・

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オートマ車にしてはやや硬めのオイルのようですので

十分暖気してからテスト走行に出ます。


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ギヤを入れた時のタイムラグはありますね。

それと、ギヤ入ったときのショックも感じます。

安心オートマとの比較ですけど・・・・・

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2速、3速への変速は違和感なく入りますが、

KDさんご指摘のとおり、3 ⇒ 4速 では吹き上がってから入ります。

4速は、2,3速のようにブレーキバンドを締め付けての変速ではなく油圧の経路も違います。

オートマ内部での油圧逃げが原因ですので、安心オートマにすれば解決しますね・・。


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しかし、4速に入ってしまえば滑りは感じないので

当初の予定通り、オイル交換してしばらくはそのまま乗れるかな・・・・・

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と、思ったんですが、 最後のリバースのストールテスト。

正常なオートマは、リバースに入れてブレーキ踏んだ状態で軽くエンジン回転を上げても

約1700回転で留まってそれ以上は上がりません・・・・・

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あっ、止まらないで上がっちゃう・・

リバースの滑りが発覚です。。

通常バックでそんなに負荷かけないから気づかないんですが、症状は確実に進みます。

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リバースはブレーキバンドでドラムを締め付ける構造なので

滑るのはブレーキバンドの摩擦材が無くなって金属どおしが擦れてしまってるか・・・・

油圧が足りなくてブレーキバンドそのものを締め付けられないか・・・・・

のどちらかです。

ドレンボルトに付着する摩耗粉でチェックしてみます。。

オイルが抜けないように、別のドレンボルトですぐに塞ぐ準備して

サッと入れ替えます。。

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おぉ~ ドレンボルトの鉄粉は少ないです。。。

3→4速の吹き上がりも、リバースの滑りも 油圧不足が原因でしょうか。

このまま使い続ければブレーキバンドの摩擦材がすり減ってギヤドラムまで削ってしまいますが

今なら、ギヤドラムがまだ使える可能性あります。


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KD様に状況をご報告して、安心オートマにすることになりました。

明日以降、オートマに掛かる油圧測定と、油圧の残圧チェックを行います。

少々込み合っているので 安心オートマに完成は11月末を予定しています。

しばらくご辛抱願います。





10月21日追記

オートマ油圧と油圧経路の残圧チェックのために

油温を上げる必要があります。


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水温は数分でサーモスタットが開く88℃まで上昇するのですが

油温を上げるにはは2~30分程度は走行する必要あります。


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フィルターケースの温度で油温測定・・・




エンジンを止めて どのくらいで油圧警告灯が点くか・・・

油路からの逃げが少ない場合は、警告灯が点くまでの時間が長いのですが、

KD様の場合は 油圧保持してる時間は約2秒間

クリアランスが広い部分があるのでしょうか、短いですね。


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フィルターヘッドに油圧計つけて、オートマに掛かる油圧の変化をチェックしておきます。


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ニュートラルで



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約6.5kg



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Dレンジに入れると

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いったん 3kgまで下がってから・・

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6.5kgまで上がりました。

規定値は、5.3kg以上なので十分な油圧が掛かってます。




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リバースに入れます


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いったん約4kgまで落ちてから・・・

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11.5kg まで上がりました

オートマ内部のバルブボディには十分な油圧がかかってますね。

さぁ、どこから油圧漏れなのか あとは分解結果を待ちます。









10月29日追記

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お待たせしました。  本日エンジン降ろします。

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降りました~。

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できるだけ再利用するつもりでしたが

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ラジエターホースはバンド締め付け部が伸びてしまってるので交換したいです。


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安心オートマにする時、ハーモニックバランサーを取り付けてもらうように同梱しときます。


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オートマ分解から安心オートマになるまでの作業レポートが届きました

作業の詳細はこちら・・・・・・

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安心オートマになって戻ってきました。。。。

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九州から運んできました~!!



早速積込です。。。

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エンジンマウントはじめ、水回りパーツなどほとんどのパーツを再使用が可能でしたが

ラジエターホースだけはデルタの3層シリコンに交換させていただきました。


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積込完了

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クーラント入れて

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鉄エンジンの定番水路サプリクーラントブースター注入。。。

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オートマの為には流動性のよいオイルが必要ですので

硬すぎるオイルは向いてません。

2輪にも使用可能の 4CT-S 5W40 をチョイス。

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薄くて硬い油膜で回転抵抗も少なく油温上昇も抑えられます。

コンバーターから発熱しやすいオートマにはピッタリです。

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クーラーガスは漏れにくく冷えの良い COLD12です。

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入庫時にフロントブレーキの引きずりがあったので

キャリパーOHします

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しっかり面取りして組付けます。


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ガタのあった左のタイロッド交換です。

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新旧交代の儀

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タイロッド交換完了


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テスト走行。。

エンジン&オートマは スムーズでいいですね

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タイロッド交換は同じ長さで合わせて組み付けたのですが若干トーインが狂いました。。



車検工場でサイドスリップテスターで合わせながら調整。。

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直進もOK



11月16日追記

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シフトした時のオートマに掛かる油圧と、油圧警告灯の再点灯までの時間で油路の残圧の簡易テストで、

入庫時のそれと比較します。

油温を上げるために十分暖気したあと、キャメルの周りを1周走ってきました


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フィルターケースの温度を測って およその油温をみます。

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83.2℃   



十分油温も上がってるので、テスト開始。。



シフトした時に一度落ちてから油圧が戻るまでの時間が早くて針の動きもスムーズになりました。

親子メタル交換始め、各部クリアランスがキチっとしたので、

油圧警告灯の再点灯するまでの時間も長く、油圧保持できる時間が長くなってるのがわかります。


これで完成です。   ご来店をお待ちしております。





11月18日追記

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ご来店前に軽く洗車


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駅までお迎えに行けずにすみませんでした。。。



まずは、安心オートマになった愛車に乗ってみてください。。

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じゃ、軽く1周回って来るよ。。

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これならグー


安心オートマ + PECS + ATに最適なオイル4CT-S 5W40  + ハーニックバランサー

で一気にグレードアップしてますからね♪


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2019年のカレンダー  

MINIじゃないけど昭和の日本のクルマたちも魅力あります。。


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安心オートマ後の1回めのオイル交換は1000㎞で来てくださいね。。。

うーん、あんまり距離は伸びないから、半年くらいで来るよ。。

はい、それでよろしくお願いします。。


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気持ちいオートマを堪能して たくさん乗ってください。

ありがとうございました。

次のご来店を楽しみにしています。



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