曽根です。
SNK様のサーフブルーのMINI。。 キレイです。。
97年式 73470㎞は内外装の状況から実走行だと思われます。。。
エンジンは快調ですが3速を飛ばして変速してしまいます。。
キックダウンも4速から一気に2速まで落ちます。。。
3速ホールドでも滑りを確認できました・・・・
SNK様が乗り始める以前に、オートマの修理歴があるようですね。。。
ミッションケースとデフケースの打刻が違います。。
ドレンボルトに付く鉄粉は微妙に多めにも見えますが まぁ一般的には見過ごしてしまうレベル。
過去数回のオイル交換カルテを見ても驚くほどの鉄粉は付いてませんね。
3年前にキャメルで初オイル交換の時に5コアのPECSを取り付け済みなので
もし鉄粉が出てたとしても2次摩耗以降を防ぐことでドレンへの付着が少ないことは考えられます。
ということで、安心オートマにすることになりました。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
ここからは岩崎さんからの分解点検レポートです。
いつものように診察台の上で分解されるのを待ちます。。。
ミッションケースとデフケースの番号違いは過去に分解されてる証拠です。
ミッションケース上部の打刻から・・・他店でオーバーホールされていることがわかりました。
オートマだけを交換する一般的な修理方法ですのでエンジン内部の点検はされてないと思われます。
その時使用したパーツや組付け方も安心オートマとは違います。
ロッカーポストの上にカーボンの堆積が見られます。
このようになるには必ず原因がありますが、考えられるのはロッカーポストまで勢いよくオイルが回ってないんじゃないか・・・ということです。
1番側のヘッドガスケットからオイルが滲んでます
ステディ側のコアプラグに液体ガスケットが塗ってありました
水漏れを疑っての処置かと思われますが、
水漏れがあったのはヘッドガスケットからのようです
完成後の試運転で再度水漏れチェックいたします。
ウォーターポンプとコアプラグを外しました。
残ってるオイルを斜めにして抜き取ります
燃焼は良いようです。
高圧洗浄後の写真です。
塗装の剥げからやはり1番側のヘッドからオイルが漏れてたようです。
PとNを感知するインヒビタースイッチの黒い樹脂の部分が動いてしまってます。
組付けの時に交換します。
ブローバイセパレーターが詰まってましたので 洗浄済みのものと交換して納品します
オイルフィルター(PECS)ケースの中に 摩擦材と思われるカスが溜まってました。
PECSのメッシュフィルターに引っかかってた摩擦材
フィルターヘッドとエンドパネルの間のパッキンに液体ガスケットが使用されてましたが
ここに液体ガスケットを使用してはいけません。
前面パネルを開けてブレーキバンドレバーの状態をチェック。。。
左からリバース、3速、2速のレバーですが、
3速と2速ともに垂れさがっています。。。摩擦材はほとんど無い状態だと思われます。
とすると・・・・ドラムの再使用は難しいかも。。
リバースの摩擦材は消耗してますがまだ残ってそうです。
プライマリースラストは大きかったので
シムで追い込みました。。。。
燃焼室のリークダウンテストは良好
オイルポンプのアウターとインナーローターの隙間、
軸受けのクリアランスともにアウト。。。
既に新品パーツの供給がないので安心オートマ専用のリメイク品と交換になります
エンジンとミッションを切り離してミッション内部の点検します。、
やはり・・・・残念ながらT&Rクラッチ 3速ドラムには傷が入ってました。
ギヤキャリアを含めて再使用不可です。
手前から リバースバンド、3速バンド、2速バンドです。
3,2速バンドの摩擦材は剥がれて金属部分が露出してしまってます
3速バンドの合口は熱による変形でくっついてしまってました。
締め付力の不足で締め付けきれずに滑っての発熱にによるものと思われますが、
締め付け力不足の原因は油圧逃げによるものか、前回のオートマ修理の際に使用したブレーキバンドの歪みからの密着不足なのかははっきりしません。
オイルストレーナーの周辺には剥がれ落ちた摩擦材は集まっていました
メインシャフトの軸受けの消耗は・・・・
大きすぎですので、ブッシュ打ち替えが必要です。
前回のオートマOHでは未交換かと思われます。
フォワードクラッチのスリッドは残り僅かというところ。。。
T&Rクラッチも同様な消耗状態でした。
前回のオートマは他店ですがクラッチは必ず交換しているはずですが、走行距離の割には消耗が早いのは やはり油圧が不足していた可能性があります。
光ってる方のメインメタルはやや消耗してる状態です
ブロンズが出てしまってるメタルは1番側の上
このメタルからカムメタルフロントへオイルが運ばれ、その後ロッカーポストまで運ばれるのですが
消耗しているメインメタルの時点で油圧逃げが起こってるために、ロッカーポストへ十分なオイルが運ばれていなかったを考えます。
オートマだけを修理しても改善しないものがあるのはエンジンとオートマが一心同体で油路は共有であるためです
親子メタルは全部交換します。
キャメルオートの安心オートマには 現在一番信頼できるACL製のメタルを採用しています。
クリアランスを確認しながら組み付けていきます
オートマの組付けは Pロックの状態を再度確認してブロックと連結します
完成した安心オートマ・・・
毎回同じように下記のように組み込まれます。
● オートマ組み込み ギヤトレイン編
● オートマ組み込み ハウジング編
干渉がないか確認しながら組み付けます
オプションでハーモニックバランサー取り付けをチョイス。。
コンバーターシールは TTO製
まだ検証中ですが今までの物と比較して漏れにくいようです。
カバーと干渉が無いか確認します
パーキングスイッチのインヒビターの導通テストOK
オイルフィルターPECSを分解。。
PECS取付けてから7100㎞走行にしては吸着してる鉄粉は多いです。
ドラムを削って出てきた鉄粉のほとんどを吸着してくれたので、その分ドレンボルトの鉄粉が少なかったのでしょう。
ドラムが削れた時に出る鉄粉は微細なのでその多くがノーマルフィルターを素通りしてしまいます。
PECSに吸着した鉄粉がそのままエンジンにも回ってしまってたことになります。
PECS付いてて良かったですね。。
きれいにお掃除してまた頑張っていただきます
キャメルオリジナルの高耐久パッキンで組付けます
キックダウンも対策品を使用。
組みあがったエンジンと安心オートマに補機を取り付け試運転用のMINIに積み込みます
エンジン始動。。
水漏れ、オイル漏れがないことを確認して冷間での油圧チェックしてから
実走行テストに行きます。
シフトの入り、変速の状態、キックダウン、など様々なテストをしながら約30㎞ほど走ります。
この時、何らかの異常を感じれば再度分解点検する覚悟でテストします。
実走行テストは快調。。OKでした
戻ってきて温間での オートマに掛かる油圧チェックします
前進油圧 約7kg 良好です
リバース油圧 12.5kg 良好です。
ミニモニを使いMAPセンサーの数値でエンジンに掛かる負荷を簡易チェックします
ニュートラルのアイドリング時で32kpa
良好です。
Dレンジで1速に入ってる状態でのMAP値は60kpa未満が基準なので良好です。
このテストでコンバーターのベアリング異常などを発見することができます。
すべてのテストを終わり試験車両から降ろし発送の準備にかかります
やはりヘッドガスケットからの滲みがあるようです。
下まで垂れるほどではないので今後の状況観察でガスケット交換すればよいと思います
試運転後のプラグの燃焼状態は良好でした。
ドレンプラグの鉄粉も無し。。
今回も良いオートマができました
暖気運転は必ず実施して
気持ちのいいシフトを末永くお楽しみください。
本編 『SNK様 オートマの3速滑りで、4速からキックダウンで2速に落ちちゃいます』に戻る。。。
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SNK様のサーフブルーのMINI。。 キレイです。。
97年式 73470㎞は内外装の状況から実走行だと思われます。。。
エンジンは快調ですが3速を飛ばして変速してしまいます。。
キックダウンも4速から一気に2速まで落ちます。。。
3速ホールドでも滑りを確認できました・・・・
SNK様が乗り始める以前に、オートマの修理歴があるようですね。。。
ミッションケースとデフケースの打刻が違います。。
ドレンボルトに付く鉄粉は微妙に多めにも見えますが まぁ一般的には見過ごしてしまうレベル。
過去数回のオイル交換カルテを見ても驚くほどの鉄粉は付いてませんね。
3年前にキャメルで初オイル交換の時に5コアのPECSを取り付け済みなので
もし鉄粉が出てたとしても2次摩耗以降を防ぐことでドレンへの付着が少ないことは考えられます。
ということで、安心オートマにすることになりました。
~ ~ ~ ~ ~ ~ ~
ここからは岩崎さんからの分解点検レポートです。
いつものように診察台の上で分解されるのを待ちます。。。
ミッションケースとデフケースの番号違いは過去に分解されてる証拠です。
ミッションケース上部の打刻から・・・他店でオーバーホールされていることがわかりました。
オートマだけを交換する一般的な修理方法ですのでエンジン内部の点検はされてないと思われます。
その時使用したパーツや組付け方も安心オートマとは違います。
ロッカーポストの上にカーボンの堆積が見られます。
このようになるには必ず原因がありますが、考えられるのはロッカーポストまで勢いよくオイルが回ってないんじゃないか・・・ということです。
1番側のヘッドガスケットからオイルが滲んでます
ステディ側のコアプラグに液体ガスケットが塗ってありました
水漏れを疑っての処置かと思われますが、
水漏れがあったのはヘッドガスケットからのようです
完成後の試運転で再度水漏れチェックいたします。
ウォーターポンプとコアプラグを外しました。
残ってるオイルを斜めにして抜き取ります
燃焼は良いようです。
高圧洗浄後の写真です。
塗装の剥げからやはり1番側のヘッドからオイルが漏れてたようです。
PとNを感知するインヒビタースイッチの黒い樹脂の部分が動いてしまってます。
組付けの時に交換します。
ブローバイセパレーターが詰まってましたので 洗浄済みのものと交換して納品します
オイルフィルター(PECS)ケースの中に 摩擦材と思われるカスが溜まってました。
PECSのメッシュフィルターに引っかかってた摩擦材
フィルターヘッドとエンドパネルの間のパッキンに液体ガスケットが使用されてましたが
ここに液体ガスケットを使用してはいけません。
前面パネルを開けてブレーキバンドレバーの状態をチェック。。。
左からリバース、3速、2速のレバーですが、
3速と2速ともに垂れさがっています。。。摩擦材はほとんど無い状態だと思われます。
とすると・・・・ドラムの再使用は難しいかも。。
リバースの摩擦材は消耗してますがまだ残ってそうです。
プライマリースラストは大きかったので
シムで追い込みました。。。。
燃焼室のリークダウンテストは良好
オイルポンプのアウターとインナーローターの隙間、
軸受けのクリアランスともにアウト。。。
既に新品パーツの供給がないので安心オートマ専用のリメイク品と交換になります
エンジンとミッションを切り離してミッション内部の点検します。、
やはり・・・・残念ながらT&Rクラッチ 3速ドラムには傷が入ってました。
ギヤキャリアを含めて再使用不可です。
手前から リバースバンド、3速バンド、2速バンドです。
3,2速バンドの摩擦材は剥がれて金属部分が露出してしまってます
3速バンドの合口は熱による変形でくっついてしまってました。
締め付力の不足で締め付けきれずに滑っての発熱にによるものと思われますが、
締め付け力不足の原因は油圧逃げによるものか、前回のオートマ修理の際に使用したブレーキバンドの歪みからの密着不足なのかははっきりしません。
オイルストレーナーの周辺には剥がれ落ちた摩擦材は集まっていました
メインシャフトの軸受けの消耗は・・・・
大きすぎですので、ブッシュ打ち替えが必要です。
前回のオートマOHでは未交換かと思われます。
フォワードクラッチのスリッドは残り僅かというところ。。。
T&Rクラッチも同様な消耗状態でした。
前回のオートマは他店ですがクラッチは必ず交換しているはずですが、走行距離の割には消耗が早いのは やはり油圧が不足していた可能性があります。
光ってる方のメインメタルはやや消耗してる状態です
ブロンズが出てしまってるメタルは1番側の上
このメタルからカムメタルフロントへオイルが運ばれ、その後ロッカーポストまで運ばれるのですが
消耗しているメインメタルの時点で油圧逃げが起こってるために、ロッカーポストへ十分なオイルが運ばれていなかったを考えます。
オートマだけを修理しても改善しないものがあるのはエンジンとオートマが一心同体で油路は共有であるためです
親子メタルは全部交換します。
キャメルオートの安心オートマには 現在一番信頼できるACL製のメタルを採用しています。
クリアランスを確認しながら組み付けていきます
オートマの組付けは Pロックの状態を再度確認してブロックと連結します
完成した安心オートマ・・・
毎回同じように下記のように組み込まれます。
● オートマ組み込み ギヤトレイン編
● オートマ組み込み ハウジング編
干渉がないか確認しながら組み付けます
オプションでハーモニックバランサー取り付けをチョイス。。
コンバーターシールは TTO製
まだ検証中ですが今までの物と比較して漏れにくいようです。
カバーと干渉が無いか確認します
パーキングスイッチのインヒビターの導通テストOK
オイルフィルターPECSを分解。。
PECS取付けてから7100㎞走行にしては吸着してる鉄粉は多いです。
ドラムを削って出てきた鉄粉のほとんどを吸着してくれたので、その分ドレンボルトの鉄粉が少なかったのでしょう。
ドラムが削れた時に出る鉄粉は微細なのでその多くがノーマルフィルターを素通りしてしまいます。
PECSに吸着した鉄粉がそのままエンジンにも回ってしまってたことになります。
PECS付いてて良かったですね。。
きれいにお掃除してまた頑張っていただきます
キャメルオリジナルの高耐久パッキンで組付けます
キックダウンも対策品を使用。
組みあがったエンジンと安心オートマに補機を取り付け試運転用のMINIに積み込みます
エンジン始動。。
水漏れ、オイル漏れがないことを確認して冷間での油圧チェックしてから
実走行テストに行きます。
シフトの入り、変速の状態、キックダウン、など様々なテストをしながら約30㎞ほど走ります。
この時、何らかの異常を感じれば再度分解点検する覚悟でテストします。
実走行テストは快調。。OKでした
戻ってきて温間での オートマに掛かる油圧チェックします
前進油圧 約7kg 良好です
リバース油圧 12.5kg 良好です。
ミニモニを使いMAPセンサーの数値でエンジンに掛かる負荷を簡易チェックします
ニュートラルのアイドリング時で32kpa
良好です。
Dレンジで1速に入ってる状態でのMAP値は60kpa未満が基準なので良好です。
このテストでコンバーターのベアリング異常などを発見することができます。
すべてのテストを終わり試験車両から降ろし発送の準備にかかります
やはりヘッドガスケットからの滲みがあるようです。
下まで垂れるほどではないので今後の状況観察でガスケット交換すればよいと思います
試運転後のプラグの燃焼状態は良好でした。
ドレンプラグの鉄粉も無し。。
今回も良いオートマができました
暖気運転は必ず実施して
気持ちのいいシフトを末永くお楽しみください。
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