曽根です。



SO様 買ったばかりのMINIですが・・・なんだかオートマの具合が悪いみたい。。

とのことでご来店いただきました。

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99年式 アンスラサイトブラックの綺麗なヘリテイジです・・

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ピカピカ・・

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インパネは赤の塗装仕上げすね。。。

ステアリングやシートの擦れも少なく内装もきれいです。。。♪

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ただオートマが・・『3速がが滑ってるみたいで4速に入る時に吹きあがってからガタンと大きな振動がくるんです・・・』

それと足回りも‥『ガタガタと振動するんです。』  とのことです。

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試乗させていただく前にオイルチェック。。。

納車の時に交換したばかりのオイルはまだ透明で新しそうでした。。

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では、試乗テストに行ってきます。。

ギヤを入れてからだいぶ長めのタイムラグの後、

発進で踏み込むといきなり『ギー』と振動を伴う大きなジャダー。

フォワードクラッチが破損してますね。。。

そして仰るとおり2,3速が滑って吹きあがってから4速に入る時『ガツーン』と振動を伴って入ります。。 このカツンの振動は発進の時のジャダーと同じ原因と思われます・・。

リバースに入れてブレーキ踏んでアクセルを軽く煽ってのストールテストはOK。
今のところリバースの滑りはありません。


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足回りからは常に断続的にステアリングに伝わる振動と、

路面の凹凸に伴っての大き目な振動を感じます・・


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リフトアップして下廻りのチェックします。。。

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オイル漏れは少ない方です・・。

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ミッションとデフケースは同一番号。。

ガスケットを見ても新しい交換歴はなさそうなのでオートマの分解歴はないものと思われます。

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ハブベアリング、ボールジョイントのガタは無く、ショックアブソーバーも交換されてましたが、

赤丸のリバウンドバッファーはアッパーアームが下がりすぎないように支える部品ですが、

ゴムが欠損してるのでアッパーアームが下がってしまい、上のコイルサスが遊んでしまう原因になります。

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さらに、アッパーアームとサスペンションを繋ぐナックルジョイントの樹脂カップがとびだしてしまってるので、ナックルの金属ボールとアッパーアームの窪みが直接当たることで路面の凹凸で音と振動が出てたのでしょう。。

ラバコンからコイルサスに変更されてるので更に振動が出やすくなったと思われます。

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右のラックブーツの一部に破れがありました。

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左のタイロッドを上下に揺するとコトコトとガタと異音があります。。

走行中の断続的にステアリングに伝わる振動はこれが原因ですね。。。

ナイロンベアリングは交換、場合によってはタイロッドも交換の必要があります。

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リヤはロングのコイルサスに交換されてました。

ショックアブソーバーが交換されてることもあり、リヤからの異音は感じませんでしたが

ラバコン派

ラバコン派の私からのご提案は・・・・やっぱりラバコン♪ 


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安心オートマとラバコンのおと~と君に試乗してみてください。。。

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タイムラグが無くスムーズな安心オートマも、

乗り心地のいいラバコンの足回りも体感していただきました。

おと~と君のように気持ちのいいMINIになりますように・・・



1月14日追記

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今日はオートマに掛かってる油圧と、ドレンボルトの鉄粉をチェックします。

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先日のチェックで見落としてました。。。ヒータージョイントパイプが樹脂製のままですね

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20年以上経過して樹脂のパイプは脆くなってるので破裂の危険があります。。

ステンレスパイプに交換お奨めです。。。




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エンジンを十分暖気して油温を上げます。。

フィルターケースの表面で簡易的に油温チェックで71℃

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フィルターヘッドから油圧を取り出します。

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油圧計をフロントガラスに貼り付けて室内から見えるようにします



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ニュートラルでの油圧は。

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約5.6㎏。。   安心オートマでは7㎏前後ですので子の油圧は低いです。


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Dレンジに入れて前進油圧。。。

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4㎏しかないですね・・・ 本来は7㎏くらいですからかなり低いです。。。


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リバース油圧は・・・

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4.5㎏しかありませんでした。。。

安心オートマでは11~12㎏位でるところです。。最低基準値でも8..0㎏ですから完全に異常値です。

ただ、実際にはこれだけ油圧があるとバックできてしまうので異常に気付くのが遅れてしまいます。










次はドレンボルトに付いてる鉄粉のチェックです。

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アンダーガードを外しました。

オイル漏れはキックダウンSWから垂れてるくらいですね。。

オイル漏れは少ないです。。

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オイルを抜かないようにドレンボルトだけをサッと差し換えます。。。。


サッ  っと。
入れ替えました。

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おぉ~  3速滑りの症状から、ブレーキバンドがドラムを削ってしまってるのでは…と心配してましたが 予想に反してドレンボルトの鉄粉はほとんどありません。。。

これならギヤドラムは助かっていそう・・・♪。



1 月 29 日、かじかわの追記です。



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エンジンを下ろしました。
これから梱包して発送準備をしていきます。



1 月 30 日、かじかわの追記です。



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木箱に入れて、梱包します。



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安心 AT になるべく、九州は岩崎自動車様に向けて旅立ちました。



~   ~   ~   ~   ~   ~

岩崎さんから分解点検レポートが届きました。。。




下の写真はキックダウンレバーに繋がるリンゲージです。

変速ショックを感じさせないように低い回転でシフトアップさせてしまおうという・・調整がなされてます

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対処療法で異常を感じにくくするだけです。

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プラグのネジ山はオイリーです。 

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コンバーターシールは純正品のままでした。

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コンバーターハウジングの中を見ると、過去にオイル管理ができてない期間があったようで真っ黒でした。

オイル管理はオートマMINIのメンテの要です・・・。

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この状態では何が起きても不思議ではありませんね。

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フロントカバーを開けてブレーキバンドレバーが見えてますが

外から見ただけでも3速はバンドの遊び、


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2速はリリーフスプリングの遊びが確認できます

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バルブクリアランスは・

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かなり広めでした。。。  これは組付けで規定値に追い込みます

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リークダウンテストではすべての気筒でバルブの密着がよくないようでエア抜けがありました。

バルブへ軽く衝撃を加えることで1~3番は復活しましたが・・・

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4番だけは回復しなかったので最後の走行テスト後に再確認します

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オイルポンプはかなり消耗が進んでいました

ある程度までは通常に近い数値が出ますが、ある一線を過ぎると急激に油圧は低下します

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ブッシュも消耗してました

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プライマリースラストはワンオフ品で追い込みます。。

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テンショナーパッドの消耗も進んでます。 10万㌔オーバーな感じですね。

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切り離します・・

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あぁ~ 3速ドラムに傷が入ってしまってました・・

3速滑りはコレが原因ですね。。

残念ですが キャリアはAssy交換が必要です。

新品の部品供給がないので中古良品を使用します。

1台から一つしか取れないヒレ肉みたいに貴重なパーツです・・・(笑)

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そして、ジャダーの原因はコレ。。

フォワードクラッチのエンドプレートに亀裂がありました

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3速バンドは摩擦材が剥がれてしまってました

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メインブッシュも・・・

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クリアランス広すぎで交換です」

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トップ&リバースクラッチ  

4速は前進側の油圧経路からトップ&リバースクラッチに経路が変更されるために3速スリップから4速に入った瞬間ショックを感じたのだろうと推測いたします

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オイルストレーナーメッシュは摩擦材のカスが詰まって塞がれた状態でした。。

油圧が出なかった原因でしょう・・・

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メタルはブロンズが出てる部分もありました

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安心オートマは、すべて親子メタルは交換します

現在チョイスできる最良のメタル ACLを使っています

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ハーフムーンシールは十分な養生して組付けます

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各部点検しながら組み付けていきます

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フィルターはもちろん、漏れないフィルターケース with PECS

鉄粉による2次摩耗、と フィルターケースからの漏れから解放されます。。

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オートマMINIのオイル漏れの定番だったキックダウンスイッチも

漏れ対策を施して取り付けます。。。

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キックダウンのロッドが逆に取り付けられてましたので正規に変更しておきます

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ロッドの調整も標準値にしておきます


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インヒビターの作動確認OK

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セルモーターを回してオイルを汲み上げます

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エンジンを積込み

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エンジン始動

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冷間で前進油圧  7.5㎏  OK

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リバース油圧 12.5kjg  OK



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ニュートラルで無負荷時のMAP31Kpa  OK


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Dレンジで負荷を変えた時のMAPもOKです。


そしてそのまま走行テストに出ます


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実車に積んで30㎞に及ぶテスト走行を行います

シフトアップ、ダウン、変速ショックをテスト。。快調です。







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テスト走行から戻ってエンジン降ろします

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プラグの焼けはOKです。

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ドレンボルトチェック・・OK

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入庫時にリークのあった4番の圧縮も回復していますが、

また密着が悪くなって圧縮漏れが再発する可能性あるので今後注意してください

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完成です。

この箱に入ってキャメルオートに向かいます。。



乾杯1

今回も良い安心オートマができました。

オイルメンテナンスと暖機運転で、いつまでもスムーズな安心オートマをお楽しみください。



~   ~   ~   ~   ~   ~   ~
  





2 月 6 日、かじかわの追記です。



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エンジン・トランスミッションが戻って来ました。

これから足回り作業も合わせて、作業していきます。



2 月 7 日、かじかわの追記です。



エンジン・トランスミッション積み込み作業、開始いたします。



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コンバーターケース、シャシーブラックでお化粧直し。



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サブフレームタワーマウント、D. O. Trading 様の高品質品に交換いたします。



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ボディとサブフレームの間に挿し込みます。



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サブフレームマウントも交換いたします。



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ロアアームブッシュを引き抜きます。



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サポートシャフトのブッシュ、固着により抜けませんでしたので切開します。



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コイルスプリングまで取り外したところです。

このコイルスプリングは長いので取り外すのも大変でした。。。



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今回、テンションロッドは調整式のものに交換いたします。

これで直進調整が可能になります



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ブッシュとインナーチューブの間にグリスが入ります。。。

だから動きがスコスコです。。

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ロアアームブッシュも、グリスを塗布してから交換いたします。




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サスペンション周りはラバーコーン、ハイローキットとナックルジョイントを交換します。



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リアのコイルスプリングも取り外しました。
ラバーコーンと比較して、2 倍近く長いです。



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リアもハイローキットとナックルジョイントを交換しました。
ショックアブソーバーは KYB のガスショックです。



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燃料タンクを固定するボルト、無理やりねじ込んだのか、回りませんでした・・・。

やむを得ないため、サンダーで切断。



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左リアは、燃料タンクをずらさないと作業ができません。



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エンジンステディロッドブッシュも打ち替えます。



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ガタが有ったナイロンベアリングも入れ替えます。



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今回、ブレーキホースはステンレスメッシュにいたしました。



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スピードメーターケーブルも純正の 2 本分割式から、1 本ものに交換いたします。



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ラジエターも新品 3 コアに交換して、ストーンガードも新しく巻きます。



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サーモスタット、ウォーターポンプ、ファンブレードにホースと、水回りも一新いたします。



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焦げていた PTC ヒーターのコネクターは打ち替えました。



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ロッカーカバーには高密度コルクパッキンを使用します。



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インテークマニホールドを取り付ける前に、水温センサーを交換いたします。



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バキュームホース 4 種も交換します。



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燃料タンクセンダーユニットも、アームを少々加工してから取り付けます。



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燃料計での確認も OK です。



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燃料タンクキャップも交換いたします。



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オイルを注入します。



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トルクレンチでカチン。



ラジエターホース入荷待ちのため、本日の作業はここまでといたします。


ヽ(*´ω`*)  2/ 11 石川の追記です。 (*´ω`*)ノ


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ホースも無事付いてクーラントブースター・LLC注入。


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ACガスも充填します。
もちろん入れるのはCOLD134です♪


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もうすぐです!


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ドアノブが固い件。 

しまってるドアを開ける時にちょっと固いです・


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ドアを開けた状態ではそんなに固くもなくどうしたものかとマスターに相談。

「車両側のキャッチャーとの当たり具合が原因だと思うよ

この辺に錆あるし動かしながら注油が良いかな?」


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チュ~っと注油。

うん少し軽くなりました♪


2月13日追記

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完成チェックの試運転します。

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もちろんジャダーは無くなってます。。

タイムラグのないスムーズな変速 気持ちいいです。。

ニューラバコンでリフレッシュサスペンション。。いいですね。

やっぱりラバコン!!  さすがラバコン!!

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オートマと足回りはイイですね♪  

ここでちょっと気になる臭いが・・・ クーラントの香りです。

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まだ外には漏れてきてませんが、ヒーターコアからクーラント漏れ始めてるようです。。。

これは症状をご確認いただいてから相談しましょう。。。

2月14日追記

ラバコン交換してるので明日サイドスリップ調整いたします



2 月 18 日、かじかわの追記です。



テスターのある工場でサイドスリップ調整は行って来ました。



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LLC 漏れがあったヒーターコア、交換のためユニットを取り外します。



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取り外したヒーターコアです。



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ヒーターコアの LLC 漏れの原因はホースジョイントですが、漏れにくい対策品に交換いたします。



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コアをユニットに組み込んだら、取り付けていきます。



最後に、納車前点検です。



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ハザード、片方しか点滅しなかったり、ハイフラッシャーになったり・・・。



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スイッチを交換して確認してみます。



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問題無く点灯します。
スイッチ不良のようでしたので、交換させていただきました。



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右ライセンスランプが点きません・・・。



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こちらはバルブ切れでした。



改めて灯火類を点検いたします。



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全て点灯します、OK。



次は ECU 診断を行います。



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フォルトコードは記録されていません。



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マルチ画面も問題有りません。




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MAPセンサー値も正常範囲内です。



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水温、吸気温センサーは動作しています。



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バッテリー電圧、良好です。



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O2 センサーも稼働しています。



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燃調補正も働いています。



この度の作業は完了いたしました。




2月25日追記


お待たせしました。

本日お引き取りで来店いただきました

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まずは・・どんなに変わったか乗ってみて下さい。


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じゃ、ちょっと走ってきます。

SONE6628

うん、これはイイ。。。

スムーズなオートマも、ニューラバコンの乗り心地も


SONE6630

バッチリOKマーク!!いただきました

ありがとうございます。

SONE6627

ギヤを入れる前の暖機運転よろしくお願いします。。。

1回めのオイル交換は1000㎞でいらしてくださいね。。


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