曽根です。


IWM様から緊急連絡・・・・

『信号待ちから発進しようとしたら突然前にも後ろにも動かなくなってしまいました。。』

前回のバックはできるけど前進でエンジンストールしちゃう・・とは全く違う症状です。

SONE8733

山梨からレッカーで搬入されました。。

SONE8736

エンジンは掛かるけどギヤが入らないので押してきました。。


SONE8744

DレンジにいれてもRに入れてもびくともしません。。。

SONE8745

しかし・・3速だけは油圧が掛かった反応を感じることができ僅かですが動こうとします。。

うーん・・いやな予感です。。。

SONE8739

オートマMINIはオイルが減ると駆動できなくなり今回のような症状になりますが・・

SONE8740

しかしオイルはアッパーレベルまでしっかり入ってます。。


となると・・オートマ本体異常のようです

となると、この症状はベベルギヤ剥離・・・・

さっきの3速だけ反応するというのはベベルギヤ剥離の症状です。。



過去に同様なトラブル事例は、

『YMD様 前にも後ろにも動かなくなっちゃって安心オートマにします』

や、『TGS様。前にも後ろにも動かなくなって横浜から緊急入庫です』


SONE8741

数年前に某有名ショップからオートマオーバーホール済みということで購入されたとのことですが

SONE8742

5年間で走行したのは約15000㎞

もしかすると、先の事例と同じリビルトオートマかもしれません。。

その場合は内部部品がほとんど再使用できないのでドナーミッションが必要になります。。

SONE8754

下廻り点検します。。

SONE8762

ミッション番号と・

SONE8763

デフケース番号は違います。。 ミッションが分解されたことがわかります

SONE8765

白い液体ガスケットは・・同様の事例の2つのケースと同じところのリビルトオートマかも。。

念のために部品取り用のドナーミッションは用意しておく必要があります。


SONE8767

右のボールジョイントに少しガタがあります。。

SONE8768

右のタイロッドにガタがみられます

SONE8771


SONE8772

コイルサスでしたね。。。

今、ラバコン祭り中です。。合わせていかがでしょう?





オートマに掛かる油圧チェックします

AZM_3458

フィルターヘッドから油圧を取り出して測ります

SONE8913

油圧メーターはフロントガラスに貼っておきます

SONE8917

フィルターケースで測った油温は45℃。

AZM_3459



SONE8919

ニュートラルで7㎏  

SONE8920

前進油圧 6.8㎏ 

SONE8921

リバース油圧 12.4㎏

油温が低いので全体的に油圧は高めに出てます。

ギヤが入っても動かない前進もリバースも正常に油圧は掛かってることはわかりました。

原因はベベルギヤ剝離で間違いないですね。。。


AZM_3461

ドレンボルトの鉄粉のチェックです。

別のボルトとサクッと差し換えます。。。

AZM_3463

あぁ~。。ギヤドラムの再使用は無理そうです。。。



入庫チェックのビデオです。。



2021年7月15日追記

お待たせしました。。

そろそろエンジン降ろし開始します。

SONE9332


P1040227

置き場から押してピットイン・・

P1040228

明日朝からエンジン降ろしです。。。



7 月 16 日、かじかわの追記です。



KUBO4039
エンジン・トランスミッションを降ろしました。



AZM_3882
「安心オートマ」になるべく、九州の岩崎自動車様に旅立ちました。






~  *  ~  *  ~  *  ~  *  ~  *  ~





おまたせしました。 九州岩崎自動車さんから分解点検報告が届きました

DSCF1769


診察台に乗って、さぁ今から分解します。。。

DSCF1770

ヘッドガスケットからオイル漏れがあります・・・・・


DSCF1775

今回オートマ修理ではヘッドを分解しない予定なので後日ガスケット交換してください。



DSCF1773b

IWMさんが数年前に購入する前にオートマオーバーホールしてもらった時の工場の打刻があります




DSCF1782

サーモスタットは74℃のものが入ってました・・・

インジェクションMINIは88℃でないといけません。




DSCF1787

ウォーターポンプ、コアプラグは購入前のエンジンオーバーホールで交換されているようです


DSCF1794

オイル下がりが始まっているようです

DSCF1796

少々多めの液体ガスケット


DSCF1798

コンバーターを外します

DSCF1801


数年前のオートマ修理の際に交換されたコンバーターシールのリップ部分には気泡がでてきてます。


DSCF1802

漏れてくるのは時間の問題でしたね。。。

このようにコンバーターシールが原因でのオイル漏れはオートマMINIのオイル漏れ根絶への大きな問題でしたので、キャメルオートでは日本で高品質コンバーターシールをオリジナルで製作いたしました。

中国製1300円に対して10倍の13000円になってしまいましたが、ここからのオイル漏れ修理はエンジン脱着を伴うので、そのことを考えれば安いと判断いたしました





オートマの前面パネルを開けてブレーキバンドの消耗をチェックします

DSCF1811

リバース・・正常摩耗です

DSCF1812

3速も正常ですね

DSCF1813

2速も正常でした。

オーバーホール時に交換されたブレーキバンドはすべて消耗はほとんどしていません。




各気筒のリークダウンテスト

DSCF1814

4番、やや抜けあり



DSCF1826

3番もやや抜け



DSCF1818

2番はまぁまぁOK


DSCF1819

1番も抜けありです。

ピストンリング固着によるブローバイの吹き抜けかと思われます・・。




DSCF1837

プライマリースラストも交換になります。



DSCF1838

バルブクリアランスは・・

DSCF1839

かなり広がってましたね。。 

カチャカチャと音が聴こえてくるようです。





DSCF1840

オイルポンプのクリアランスは安心オートマ基準ではアウト。。。

DSCF1841


DSCF1842

ポンプのシャフトブッシュも広がってたので打ち替えが必要です



DSCF1848

オーバーホール後の走行距離は少なそうですね



DSCF1852

エンジンとオートマを分離



DSCF1858

前回のオーバーホールで使用したブレーキバンドには縦スリッドがはいっているものでしたので


ドラムに薄く溝の跡が付いてます。 このまま使用し続けると次回のオーバーホール時には安心オートマ用のバンドは使用できないほど陥没してしまうと思われます。


DSCF1861

摩擦材の消耗は少なかったですが、

DSCF1863

ご覧のように縦スリッドが入っている部品が使われてました。



DSCF1865

メインシャフトブッシュの測定・・

DSCF1866

消耗していたのでブッシュは打ち替えです


DSCF1868

フォワードクラッチには安心オートマと同じものが使用されていましたが・・

DSCF1870

DSCF1871

T&Rクラッチは1000㏄用が使用されていました



DSCF1875


DSCF1876

ギヤキャリアを点検しながら分解です。

DSCF1878

対になっているベベルギヤは、その片方が正常だと普通に作動してしまうので症状からは全く判断できません。

DSCF1879

予想通り、対になってるベベルギヤの両方が剥離していました。

前にも後ろにも空回りする原因はこのベベルギヤ剥離が原因でした。


DSCF1886

他のギヤキャリアと部品を交換して使用することはできませんので処分です・・


DSCF1890


DSCF1917

各部の測定しながら分解していきます

DSCF1919


DSCF1921


DSCF1925


DSCF1987

クランクシャフトのジャーナルが荒れてましたので・・

DSCF1988

ラッピングで整えます

DSCF1990


DSCF1993

仕上げ磨きしてOKです

DSCF2007

親子メタルは、現在入手できる最良品のACLを使用して組付けていきます

DSCF2008


DSCF2019

安心オートマも完成しました



DSCF2039

あまり消耗してませんでしたが、テンショナーも新品にします


DSCF2050

ポンプのボルトを2㎜程カットして取り付けます


DSCF2055

オイルポンプにはSVオリジナル銅製パッキンを使用

DSCF2057


DSCF2060

ダブルボールベアリング交換

DSCF2061

キャメルオリジナルの日本製高品質コンバーターシールです。


DSCF2064

クリアランスを確認しながら組み付けます


DSCF2079

インヒビタースイッチの導通確認。


DSCF2080

旧タイプの3コアタイプのPECSが付いてました。

取付けてから清掃されてないのでしょうか、付着してる鉄粉量は多めです


DSCF2081

きれいに掃除してリセットされました。

3コアの場合、正常摩耗の場合で2万㌔前後での清掃をお願いします。

ドレンに付く鉄粉量によってその清掃周期は変わりますが、清掃時期がわからない場合は早め、早めの清掃をお願いします。


DSCF2083

キックダウンスイッチもオイル漏れ対策品を使用します。

取付けボルトをシーリングすることで漏れを防止できます


DSCF2089

セルモーターを回してオイルを汲み上げコンバーターにオイルを充満させます。



DSCF2664

実車による走行テストのため、テスト車両に積み込みます


DSCF2091

サーモスタットが開いたところでオートマに掛かる冷間油圧をチェック

アイドリングで7.2㎏ほどあります。




工場内でエンジンを回してのチェック完了して

実際に約30㎞におよぶ走行テストに向かいます

エンジンとオートマの動作チェック。。

シフトショック、シフトアップ、ダウン・・などテストを繰り替えしてきます

DSCF2680

この写真は工場に戻ってきたところです。。

実車での走行テスト合格です。





温間時のオートマ油圧をチェックします

DSCF2683

前進油圧7.4㎏  OKです



DSCF2685

リバース油圧   13㎏ありますね。。OKです




DSCF2691

アイドリングで負荷かけてない状態でのMAP値。。OK正常です



DSCF2701

ギヤを入れて負荷を掛けた時のMAP値は50Kpaでした。合格

コンバーターベアリングが重い時などは60Kpa以上になることがあります・・



DSCF2711

燃焼状態はよくなりましたね。。

DSCF2712

バルブクリアランスも0.3㎜に合わせました


DSCF2713

再びリークテスト・・ 4番復活しました。

お預かりしてから少しエンジン掛けずにしばらく置いたのが原因だったかもです。。

DSCF2733


DSCF2734




乾杯1
-
お待たせしました。 今回もよい安心オートマができました。

適度な暖機運転と定期的なオイル交換で末永くお使いください。。。



~  *  ~  *  ~  *  ~  *  ~  *  ~


7月26日追記

P1050107

九州から戻ってきました





8 月 3 日、かじかわの追記です。


KUBO4624

KUBO4623

KUBO4622

KUBO4621



KUBO4625
戻って来たエンジン・トランスミッションの積み込み作業完了しました。
これから試運転です。



8 月 7 日、かじかわの追記です。



P1050476
ブロワーの 3 段階目で風が出ません。



KAJI3811
レジスターを交換して、



KAJI3812
作動確認、OK です。



8 月 8 日、かじかわの追記です。



KUBO4723
足周りガタが出ていた箇所を修理します。
まずは右ボールジョイント。



KUBO4724
ロッキングタブを打ち換えて、



KUBO4725
シムでクリアランスを調整しながら組みます。



KUBO4727
グリスアップしてボールジョイントは完了です。



KUBO4733
左タイロッド・タイロッドエンドも交換します。



KUBO4734
着地。



KUBO4735
トー調整して完了です。


8月17日追記

お待たせしました。。。

P1050852

本日納車です。。 久しぶりのご対面です。。。

P1050853

漏れないフィルターケースが目新しいところ。。。。。。

P1050855

ありがとうございました

P1050857

暖機運転と定期的なオイルメンテナンスで末永く好調を維持してください。。

1回目のオイル交換は1000㎞でお待ちしてます




にほんブログ村 車ブログ MINI(ミニ)へ
キャメルはブログランキング参加しています

キャメルオート オンラインショップ
キャメルオート オンラインショップ
PECSや売れ筋パーツ販売してます




ローバーミニ専門店 キャメルオート
          http://camel-auto.co.jp/ TEL.0120-810-002